ヤマハ藤田 シーサイドクラブ
SUNSHINE GIRL
海と空と太陽がひときわ似合うボートの代名詞「REGAL Boats」。洗練されたスタイリングを持つ「REGAL 35 Sport Coupe」。
現行モデルの「REGAL 35」として日本初上陸を果たしたハイパフォーマンスボートを使い、神戸の海で遊ぶ。日本のボート環境
にうってつけのニューカマーに試乗した。
text: Atsushi Nomura
photo: Kai Yukawa
special thanks: YAMAHA FUJITA
http://regalboats.jp
Kobe Suma Yacht Harbour
https://www.suma-yh.jp
■■ リーガルボート 35Sport Coupe 28Express
PDF版は こちら>>>REGAL35SportCoupe REGAL28Exspress
アメリカ・フロリダ州オーランドに本拠地を置く「REGALMarine Industries(リーガル マリン インダストリーズ)」は現在、
19 ~53フィートのレンジのプレジャーボートを生産している。その最上位クラスである「Sport Coupe」シリーズにラインナ
ップされている「35 Sport Coupe(35 SC)」は、2010年10月にプロトタイプがお披露目され、2011年にニューモデルとし
て登場した。以来、 5年近い時を経たが、毎年少しずつ改良を重ねブラッシュアップしていくのは「REGAL」に限らず、多くの
プレジャーボートビルダーに言えることだ。
今回の試乗艇は2015イヤーモデルの「35SC」である。エンジンはVOLVO PENTA Diesel D3 EVC、220馬力を2基掛け。ドラ
イブはインアウトだが、ポッドドライブと同じようにジョイスティックによるコントロールが可能だ。「REGAL」では35フィー
トクラスよりも下のモデルについてはIPSを搭載せず、インアウトを採用している。なおエンジンバリエーションはガソリンエン
ジンを中心に多数展開されているが、ディーゼル仕様は基本的に220馬力のD3の2基掛け。ガソリン仕様ではV8の380馬力までラ
インナップされているが、今回試乗した感じではそこまでの出力が果たしているのか?というのが率直な感想だ。
今回は神戸市立須磨ヨットハーバーをベースに、神戸港周辺の海域でシートライアルを行なった。以前のモデルに試乗した時に
も感じたが、インアウト艇ならではの走行性能、運動性能の良さは特徴的だ。高速での取り回しやすさは、インアウトらしいフィ
ーリング。旋回時の傾きはきつくないため、右舷側のドライバーズシートからも左舷側の視界は確保できる。もっとも電動ルーフ
になっているハードトップを開放すればオープンボートと変わらない視野を確保できる。
ファーストインプレッションは、非常に良く走るエクスプレスクルーザーだなという感想。この手のボートに求められるハイパ
フォーマンスを充分満たしている。また安定感も高く、今回はかなりの人数のゲストが乗っていたが、操船時もとても安心感があ
った。本船の曳き波に当てた時にもいやなビビりが無く、艇体にはかなりの剛性感が感じられた。見かけの洗練されたソフトな印
象とは異なり、非常に骨太なボートである。加えて、エンジン音も非常に静か。高速走行時のコックピットでも普通に会話ができ、
キャビン内にいても同様だった。また、電動で開閉可能なハードトップは、オープンで走行しても強い風はまったく入ってこない。
このあたり、ウインドシールドが良く考えて造られていると感心した。
「35SC」のデッキは、バウデッキ、コックピット、後部デッキ、スイミングプラットフォームというレイアウト。「REGAL」の他
のスポーツクーペシリーズとほぼ同じである。後部デッキには電動サンベッドが設けられており、前に移動させればスイミングプラ
ットフォームをより広々と使え、後ろに移動させればコックピットをさらに広く使える。シートライアル後はコックピットを拡げて
テーブルをセットし、パーティタイムとなったが、実際にこういう使い方が非常にしやすいボートだ。またマリーナステイの際など
は、後部デッキ全体をオーニングで覆い、コックピットと一体でエアコンを効かせることも可能。全天候型エクスプレスクルーザー
というのが面白い。
コックピット前部中央のドアからサロンへ。前部のフォワードステートルームはソファの奥にあり、間仕切りはない。後部にはミ
ッドステートルーム。2ベッドだが、中央にクッションを配置すれば大型ベッドになる。どちらもステートルームというよりは大型
バースという感じだが、35フィートとしてはスペースも居住性も充分だ。
このクラスの輸入艇エクスプレスクルーザーは、インアウトドライブが主流ということもあってディーゼル仕様は少ない。しかし
日本のマリーナ事情を考えると、35フィートというのは初心者からベテランまで多くのユーザーが魅力を感じるサイズだ。またフラ
イブリッジタイプのサロンクルーザーと異なり、積極的に走らせて面白いのもエクスプレスクルーザーの魅力である。さらに、狭い
日本のマリーナでは、ジョイスティックコントロールは手慣れたユーザーでも嬉しいだろう。
クリーンでパワフルなディーゼル2基掛け、ジョイスティックでのイージーコントロール、そしてユーティリティにあふれたスマート
でスタイリッシュな35フィート・エクスプレス。「REGAL 35 Sport Coupe」は日本のボートユーザーにとって、これまでに無い魅力
あふれるボートと言える。
SPECIFICATIONS . . . . . . REGAL 35 Sport Coupe
全長 11.23 m
全幅 3.45 m
喫水 0.5 m
重量 5.85 ton
燃料タンク 598 L
清水タンク 189 L
エンジン 2 × VOLVO PENT D3 EVC最高出力 2 × 220 HP
最大搭載馬力 2 × 380 HP
問い合わせ先 ヤマハ藤田
TEL: 079-322-8800
http://regalboats.jp
「REGAL Boats」のラインナップは、「Bowrider「」Cuddy「」Deck Boat「」Express Cruiser「」Sport Coupe」の5カテゴリー。この「28 Express」は、4モデルある「Express Cruiser」シリーズの一艇となる。モデルデビューは2012年。従来から「REGAL」のこのクラスのキャビンクルーザーにはフロントウインドウ付きのモデルがあったが、見た目にはいささかトップヘビーな印象だった(それでもさらに前のモデルに比べれば高さは圧縮されていたが)。そのややトップヘビーな印象から、高さを圧縮してリメイクされた
「28EX」は、前傾したレーダーアーチのデザインと相まってかなり洗練されたスタイリングとなった。
トランサムデッドライズ18度のOceanTrac Hull(オーシャントラックハル)は、前モデルと同様のハルだ。ほとんどハンプを感じさせずにプレーニングへと移行する加速性能、柔らかな波当たり、スムーズな旋回など、従来モデルと同じく素晴らしい走行性能を発揮してくれる。デッキアレンジの細かさは「35SC」と同様で、クルージングやピクニック、マリーナステイなどの遊びに最適。見た目以上に安定した走りをする「28EX」は、「REGAL」の最も得意とするランナバウトの良さを、そのままキャビンクルーザーに融合させたオリジナリティあふれるモデルだ。 P.B.
SPECIFICATIONS . . REGAL 28 Express
全長 8.78 m
全幅 2.6 m
喫水 0.56 m
重量 3.44 ton
燃料タンク 276 L
清水タンク 75 L
エンジン MERCURY MerCruiser
350 Magnum MPI Bravo 3最高出力 350 HP
最大搭載馬力 380 HP
問い合わせ先 ヤマハ藤田
TEL: 079-322-8800
http://regalboats.jp
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