2016年8月 6日
発電機 不可解な警告音の原因は?
ヤマハ藤田ではお客様のマイボートをより魅力的、機能的にカスタムしたい
そして、いつまでも美しく保ちたい。
そんなマリンライフを充実したものにするための専門プロショップです。
先日オーナー様より、マリン発電機の調子が悪いとの事で修理の依頼をいただきました。
症状としては、発電機を始動させると冷却海水量低下の警告音が鳴ると言ったものでした。
しかし、警告音が鳴るのは始動を始めてからの短い時間だけ、一定の時間が経つと音が消えると言った具合・・・・・。
何か様子がおかしいですねf^^;
発電機に限らず、船外機やディーゼルエンジンの冷却水が不足する原因としては
吸水口にゴミなどの異物が詰まる。
長期係留していた際に、吸水口付近にカキなどの貝類が付着する。
冷却水通路が、固まった塩で塞がる。
吸水用インペラの破損。
などなど様々な原因があります。
今回依頼を頂いた、ボートは陸上保管でした。
おそらく吸水口以外の内部のトラブルが考えられます。
内部のインペラをチェックしてみました。
ポンプ内部でインペラの羽が割れて破損していますね・・・・・。
今回の発電機トラブルの原因の1つです。
しかし、今回のトラブルの警告音は一定の時間が経つと止まるった症状です。
警告音が鳴る原因はもう一つありました。
こちら、冷却水路に取り付けられているエルボです。
エルボ中央に縦に亀裂が入っているのが見えるでしょうか?
この亀裂から冷却水が漏れているのも、警告音が鳴る原因でした。
発電機が始動してすぐは、汲み上げた冷却水の水圧が低く、隙間から水漏れを起こし海水量低下の警告音がなり始めます、しかし発電機の回転数が上がる事によって、冷却水の水圧が上昇し、亀裂から漏れる水の量が低下します。
漏れる水の量が少なくなるので、時間が経つと海水量低下の警告音が止まる・・・・・。
と言った要因で、今回の不可解な発電機の警告音トラブルが起こっていました。
警告音も時間が経つと止まってしまうので、『最初だけ調子が悪い』と解釈していまいがちです。
漏れた冷却用の海水も船体内部に溜まり、錆を発生させたりして他の部分に悪影響を与え愛艇を痛めます。
小さな破損でも、大きな故障トラブルや事故に繋がります。
自身の愛艇から警告音が鳴ったり、聞き慣れない異音が聞こえた時は迷わずメンテナンスのご相談を!