ヤマハ藤田 シーサイドクラブ
Fun Rider
REGAL 1900 ES
text: Yoshinari Furuya
photo: Makoto Yamada
special thanks: REGAL JAPAN http://regalboats.jp
SUMA YACHT HARBOUR https://www.suma-yh.jp
■■リーガルボート 1900ES
PDF版は こちら>>>REGAL1900ES
須磨ヨットハーバーのポンツーンに舫われたブラックハルのREGAL Bowrider「1900 ES」。ファミリーボート、トーイングボート、
別荘用のボートとして使われることが多いバウライダーは、手頃なサイズと価格、トレーラーで運ぶことができるガレージボートとして
北米で最も人気の高いクラスだ。
「1900 ES」の最大の特徴は、19フッターとは思えないクラストップのワイドなビームと、大きくスクエアなスイミングステップ。
コルクのようなクッションを持つフロアが優しいタッチ。トーイングや海水浴には使いやすく、船体やボード、トーイングトイ、どちら
も傷つけない。そして、大型のスイミングステップは、スタンドライブのプロペラから乗降者を遠ざけるので、安全性も高い。
ヘルムシートはフリップアップのついたホールド性の良いバケットシート。ポート側には、L字ソファ。背もたれを前後に動かすことに
より、ラウンジソファの一部にも、ナビゲーターシートにもなる。フロントウィンドシールドの中央を開けるとバウバースに移動ができる。
バウのソファは足を伸ばし、シューズロングとして前を向いて座ることができる。
スポーティなステアリングホイールを握り、スロットルを一気に倒し、急加速。MERCURY Mercruiser 4.5L 200HP ECTが咆吼し、低
回転域からトルクフルに加速する。トップスピードは4,500回転で36ノット。波がなければ40ノットは記録する。3,500~4,000回転にス
ロットルを少し戻しスピードを安定させる。27 ~30ノットのトーイングスピードを保ちながら、45度左旋回。すぐに270度右旋回。自艇
の引き波を乗り越え、45度左旋回。引き波の影響を受けにくい波紋の中心を真反対に走る。一見乱暴な急加速、急旋回だが、ウェイクボー
ドや水上スキーなどトーイングでは良く使う基本の走り。マニューバビリティを確認するのに必要な走行であり、最も性能を比べやすい走
りでもある。
ステアリングの操作感は遊びが少ないソリッドな感覚。切り出した瞬間から反応し、切れ角に応じてターン弧を描く。大きな弧を描く高
速ターンでは、リバースチャインとストレーキが適度に海面を掴み、横流れはほとんどない。一定のバンクのまま、理想のレールターンを
みせる。高速走行のまま、自艇の引き波に直角に侵入。クラス最大を誇るワイドなビーム、それを感じさせない波切り、飛び跳ねることも
なく意外なほどソフトな乗り味。剛性の高いFasTrac Hull、リフティング・ストレーキなど、全ての要素とバランスにより、心地よい浮遊
感とソフトライドを生み出している。
また、リバースチャインも効果的。飛沫は高く上がらず、コクピットはドライ。ミストの巻き込みもほとんどない。そして、リバースチャ
インとワイドビームにより静止時や低速時、乗船者の移動時でもローリングは少なく安定性が高い。フィッシングもしやすそうだ。さらに、
クイックなターン時でも、バンクしすぎることがないので恐怖心が沸かない。不用意な引っかかり、不自然な挙動もなく、ヘルムを中心に
安定したまま適度に横滑りをする。数値には現われないが、安心感はトップクラスだ。
どの速度域においても、19フィートとは思えない走行フィール。「素直で癖がなく、乗りやすい」そんな率直な感想。そして、「ファン」
という言葉が自然と湧き上がり、ステアリングホイールを握るだけで楽しくなる。それが「REGAL 1900ES」のインプレッションだ。 P.B.
REGAL 1900 ES
全長 6 m
全幅 2.5 m
喫水 0.8 m(Drive down)
重量 1.406 ton
エンジン MERCURY Mercruiser 4.5L 200HP ECT最高出力 200 HP
燃料タンク 114 L
問い合わせ先 リーガル・ジャパンhttp://regalboats.jp TEL: 079-322-8800
前の記事
次の記事